流行る店、流行らない店 ① 大阪福島グルメ模様

大阪福島

わたしの事務所の周辺の大阪福島区では、飲食店が次から次へと雨後のタケノコのように増えている。特に若者グルメ族が、平日、休日お構いなしに福島駅周辺に集まってくる。
かつては、大淀南にあったホテルプラザがなくなり、ABC放送も中之島の近くに移転したため、飲食店の中心街は福島駅の南側に移動した。福島の南側の中之島付近には、東証一部上場クラスの大会社が結構あるし、住友病院、大阪病院、関電病院などの大病院が多いので人が集まりやすい。それに、最近は高層マンションが増え、周辺人口も急増している。こういった好条件を背景に、レストラン、居酒屋、バーなども、急増し、各店間の競争は激化している。ただ、店の数は確かに増えているが、消え去っていく店も多く、入れ替わりは激しい。

流行る店、流行らない店は何が違うのか、思いつくままに書いてみたい。

<流行る4条件>

飲食店が流行るかどうかは、①味、②値段、③サービス④立地の4条件にかかってくる。福島のような激戦区で流行るためは、①味はとにかく群を抜いてうまくなければならないが、②値段もコスパがよくなければならない。でも、これだけではだめで、③サービスもよくないと人気はすぐに落ちる。④立地は欲を言えばきりがないが、JR福島駅のすぐ側の店でも流行っているところとそうでないところがあるから、この条件は、① ② ③のように厳しくないかもしれない。もう少し具体的に見ていこう。

① 味の強みは何か?>

まず、何が売りなのかはっきりすること。味については、他の店とは違う群を抜いた旨さが必要である。
ラーメンであれば、うならされるようなスープの旨さである。豚骨、魚介、鶏骨なんでもよいが、化学調味料の使用は論外である。そして、麺はしっかりと腰がないとだめである。
イタリアンピザなら、たっぷりと寝かした生地を瞬時に焼くでかい窯が必要だ。ふんわり焼き上がったピザを口に入れた瞬間、香ばしい風味が口の中に広がる、そんなピザでなければならない。
韓国料理なら、たとえばホルモン焼き、癖になるようなしぶとい辛さがいる。
コーヒーなら本当にこくのあるコーヒーを追求してほしい。変に苦くなく酸っぱくなく、喉越しのよいやつである。ぺったんこで苦いだけのコーヒーは害悪である。
まあ、いずれにしても、その店にしかない味とメニューが必要である。

② 値段は上げても質は落とすな>

ちょっと流行りだすと、急に材料をけちりだす店もある。その上にボリュームも小さくしたりする。おそらく、開店当時にかなり無理をしていたのだろう。おいしいパン屋だったが、値段が上がり小さくなったパン屋がある。これはもう堕落である。せめて、値段だけ少し上げて、大きさは元のままであって欲しい。次の競争相手は虎視眈々と次の王座を狙っている。安い値段でそれ以上の品質のものを出されれば、かならず負ける。

③ サービスの中心はホールにかかっている>

サービスの中心はホールの愛想のよさと手際のよさできまる。かつて、多国籍料理のレストランがあった。ここはどの料理もおいしく値段もリーズナブルだった。なかんずく、ホールがピカ一だった。20席くらいある中型店を、若い男性ホールが一人できりもりしていた。まず、注文を飛ばさない、忘れない、遅れない。そしてお客の軽い会話にも合わせられる。料理が遅れそうなときは気を使い、何かをサービスしてくる。もう完全無欠のホールだった。しかし、突然、かれは辞めてしまった。このホールが辞めてから、なぜかこのレストランへ行く回数はめっきり減った。
ラーメン屋でもホールが大事だ。女性ならばいつもニコニコ、テキパキとである。飛びぬけた女性ホールのラーメン屋があったが、最近、いなくなった。代わりのホール係は笑顔がなく、気が利かず、客から言われて動く鈍なアルバイト。自然、足が遠のいた。ところが、最近、新規に開店した近所のラーメン屋に「彼女」が登場した。これは驚きだった。ラーメンもおいしいので、店の前ではすでに行列ができている。ホールは、メニューと同様、店の顔となる。優秀なホールには、給料を張りこんでも手放してはいけない。

<禁煙か喫煙か>

これからは、禁煙の店が流行るだろう。というのも、圧倒的に喫煙者が減っているからだ。喫茶店でも然りである。喫茶店は、だらだらと「だべる」所なので、喫煙者がたむろする傾向にある。だから、普通、店主は禁煙を宣告できない。客が減るのが怖いからだ。
しかし、真のコーヒー好きには迷惑な話である。コーヒーの味が煙草の匂いで分からなくなる。それに煙草の匂いまん延のため、子供連れは入れないから主婦は入れない。
最近、近所の喫茶店は禁煙の店になった。店主に聞くと、結果、お客さんは増えたという。その店は、もともと手作りのスイーツがおいしい。それに最近、アメリカ仕込みのハンバーガーで勝負しているから、ハンバーガーランチを目指して子供連れの主婦のお客が増えたという。煙草愛好者には悪いのだが、世の流れには逆らえないと思う。
この店が禁煙の店になってから、ハンバーガーのジューシーな香りにやっと気づいた。

<バーテンダーはイケメンであること>

バーテンダーはイケメンがいい。スナックのママは美人がいい。これ、世の中の常識?
まず、バーにイケメンのバーテンダーがいると、女性が集まりやすい。女性が集まると、その匂いを嗅ぎつけて、男性が集まる。まあ、これはあまりに短絡的なフェロモン図式だが、実際、福島のバーにはハンサムな店主やバーテンダーが多い。それに一流ホテルにいたバーテンダー上がりの店主も多く、腕がよく、話も上手だ。もともと、いいバーには、男女を問わずいい客が集まる。いい店主はいい客を呼ぶ。
若くてイケメンでないバーは流行っていないのかというとそうではない。やはり、店主の人柄や話に惚れて客がつく。そして、こちらでついた客は離れない。
スナックについても少し考察してみたい。スナックのよさは、ママと話せる、カラオケで歌える、お客さんとも話せて仲良くなれる。そして、ママの人柄、個性から一つのカルチャーが生まれる。これがたまらなくいい。もちろんママが美人であればなおいいのだが、あまり美人でも少し困るかも。あと、カラオケは最高の機種で勝負したほうがいいだろう。へたでもうまく聞こえる機種を採用すべきだ。
こんなに面白いスナックだが、福島は未開拓で、とにかく軒数が少ないと思う。
値段であるが、福島のバーもスナックも安い。北新地の3回分は遊べてお得である。福島では高い店は見向きもされない。

まあ以上思いつくままに書いてみたが、今後どのような展開になるのか楽しみである。そして、店の移り変わりはそのまま自分の経営や人生の見本になる。ホールの大切さは人材の大切さを教えてくれるし、味の追求は商品開発の大切さを教えてくれるし、店主の人柄や魅力がそのままお客様獲得につながることなど、どの世界でもまったく同じである。

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