カジノは日本でいつできるの② 世界のカジノ

20年くらい前、建設会社のクライアントの接待旅行で、ソウルのウォーカーヒルというカジノに招待されたことがあった。そのとき、旅費とホテル代はおごりだったが、その会社の社長から、「カジノでギャンブルをやるから、現金で100万円くらいは用意しておいてください」と言われたので驚いた。まったく経験のない素人にいきなり、現金100万円持参してのギャンブルを誘うわけだから、建設業界は、まだまだバブルの名残(なごり)があったのかもしれない。

初戦、わたしは「ビギナーズラック」というやつで、60万円ほど勝たしてもらった。この後、数回勝たしてもらい、勝ったり負けたりだったが、一時は病みつきになった。

ゲームは殆ど「ブラックジャック」だったが、かなり、研究もした。特に学んだのは①「予算管理の重要性」②ツキがあるときとないときの「マネーコントロール」③負けている時と勝っているときの「マインドコントロール」などで、かなり実戦経営学にも共通するものがあり、面白かった。

そのうち、世界のカジノを巡ってみたくなって、世界中のいろいろなカジノに行った。

ラスベガス、ゴールドコースト、テニアン、マカオ、マニラ、バンクーバー、ヴェニス、モナコ、ヴイースバーデンなどなど。お国が違えば、ルールは違う、お客は違う、ディーラーは違う、マナーは違う、カルチャーも違うから興味は尽きない。

とくに印象に残ったのはドイツのヴィースバーデンのカジノだった。このカジノは、昔、文豪ドストエフスキーが通い、身を持ち崩したという。その結果、「賭博師」という小説が生まれたらしい。しかし実際は、そこは、紳士淑女の集まりで、ディーラーはイケメンか美人で、とても長い綺麗な指で、カードを捌く。そして、お客は全員でカジノを楽しむ雰囲気だ。ブラックジャックでは、プレイヤーの周りを何重にも他のお客が囲み、相乗りで賭けてくる(このスタイルはヨーロッパ独特のものでラスベガスにはない)。そして、プレイヤーの好判断で勝った時などは歓声が上がり、まるで英雄扱いである。とにかく、とても楽しい雰囲気なのである。

そこで、わたしは「カジノとは鉄火場(賭博場)ではなく、紳士淑女の社交場なのだ」と勝手に思い込んでしまった。所詮、カジノは、確率的に言えば「大数の法則」に従って、ゲームを続ければ負けるものである。そんなことは百も承知の大人達が、一瞬の勝利の美酒を味わい、それを、他のプレイヤーと共有すること、そんな場所を提供してくれるのがカジノではないだろうか?

カジノ産業はある専門家のマーケティングによると、3兆から5兆円の経済効果をもたらすビッグビジネスだと言われる。

日本人もそろそろパチンコ、競輪、競馬を卒業して、上品なカジノを楽しんでほしいと思う。ただ、言い忘れていたことがある。マカオのカジノは、中国人がいっぱいで客の声がうるさく、そこはまさに、鉄火場、修羅場と化している。まあ、中国人が「紳士淑女」の仲間入りをするのは、遠い未来のことであろう。

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